8 posts categorized "ハイドシェック"

フィルクスニーのドビュッシー。

熱帯夜にエアコンで寒いほどの部屋で聴くドビュッシーもいいのでは?
ドビュッシー・ピアノ名曲集と題するフィルクスニーの演奏によるレコード。高知で見つけました。
日本プレスのごく初期盤です。ビニール・コーテイングならぬビニール・ラッピング・ジャケット。
ルドルフ・フィルクスニーの演奏はいつもなぜだか素通りするのですが、今回はこの初期盤のいでたちに、つい購入しました。しかも価格はジャケットに貼ってあるとおりですし。

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帰宅して再生しましたら、まあなんと素晴らしいアナログのモノラル・サウンド!
ピアノの弦をハンマーが叩いたらその音響がピアノの躯体で反響しさらに足にまで響いて床から反射する、そのような様が見えるような。(ホンマかい。)モノラルの音が腰のすわった低域を生み出してそれがピアノの高域を際立たせて実在感十分のサウンドになっています。
マトリックスはめり込んでいるかのような圧力の高そうなもの。確か、このあたりの年代もUKかUSの原盤からのプレスであるのでは?
演奏は、音楽をそのまま再生してあげたような素直で真摯。
よほど個性的な奏者でもなければ、平均点以上の演奏をコンスタントに繰り出せる人がいつしか音盤界で定着しているようなもので、聴く側はたまたまめぐりあった奏者に入れ込んで収集してしまい、普段は演奏家の名前で聴いているんだな、と気づきました。
ただこの盤面にほこりが目立ちます。それが音にも少々影響しています。
そうだ、レコードコンサートの店主さんに洗浄してもらおう、と思いつき、下旬のコンサートの折に綺麗にしてもらいました。すると音楽もさらに綺麗に。

ジャケットはなんとなくポール・デルヴォー風に見えましてよくよく見ますと左下には
marion sampler
と読めるサインらしき文字が見えます。
マリオン・サンプラーで検索しましてもどうもよくわかりません。
英字で検索しましたら、アフリカ系アメリカ人の画家、と判明しました。1920-1998。
いい味出している絵ですよね。

白い紙インナーには
34.9.16
の数字があります。これは昭和で、購入した日付であるのは間違いありません。
そうか、そのころの盤なのか。。。
1350
とも書いてありますから、これは新品ながら1割引きで買えたのだろうか?と想像を逞しくします。

ワンコインで色々楽しめるのがまたお得感をくれます。

あ、そうそう、子供の領分の「雪は踊っている」は先月大阪でのハイドシェックがアンコールに弾いた曲のひとつではないでしょうか?間違っていたらすいません。

このディスクが私の「今月のレコード」でした。

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CD無残-レコード不滅の法則・第2定理。

つい先日、大阪東京で生演奏に接したハイドシェックが、いまのリバイバルを果たしたきっかけとなった宇和島ライブの演奏を聴きたくて久しぶりにCDを取り出しました。

Tempest1

蓋を開けたら、
やや!?この白い色は、まさか。。。

Tempest2Tempest3

と裏返しますと、
ギャ~~!!
悲劇が。。。アルミの劣化現象です。

Tempest4

プレイヤーにセットしましたらなんとかTOCは読みました。さらにプレイボタンを押しますと演奏を開始しました。
しかし、いずれ座礁することは目に見えています。すぐさまストップしました。

演奏の収録日は、1989年9月22日。
CD発売日は、1990年4月5日。
すると目の前のCD個体は製造されて世の中に生まれてからたかだか28年ほどではないですか。
アナログのほうがよほど長持ちだ。
ここで、レコード不滅の法則。
前回のを、第1定理「右から左へ」とするならば、今回のは第2定理「CDより長持ち」。またの名を、「刻まれた溝(みぞ)は永久不滅なり」。
ああそれにしても、「より」と比較できるのはアナログがあればこそ。このタイトルのようにアナログ盤の存在がなければ、ないし、知らなければ、空しく響く定理ではあります。

それでも、棚のすぐ隣に、再発CDを並べていた私は、そちらで再生・鑑賞できました。

Tempest5Tempest6


宇和島ライブのオリジナルCDは、永久に失われてしまいました。

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長い間ありがとう、ハイドシェックさん。

また、来てしまいました。

前回(?)の来日時2011年から、しばらく来日がない、もう来ないのかも、と思っていたら、大阪公演が告知されて、飛びつくようにチケットを取りました。するとその後、東京公演が告知されて、大阪で聴けるから東京はいいかも、と思いつつ様子見していたのです。
ところが、大阪で数年ぶりにハイドシェックの姿と演奏に接し、
これは東京も行かなければ。
と思い立って座席を探したらようやく満席寸前で
ほぼ正面、若干左寄りのほとんど最後尾
の席を二枚確保できたのでした。
今春から東京で学生生活を始めた子どもに東京の文化を体験させてやりたい、という親心です。
というかこれは、追っかけ、と呼ばれても仕方ない。

上野精養軒で一杯になったお腹を抱えてやってきました。
東京文化会館。

20180708l

小ホール。
東京公演での自分の席からステージを見るのはこんな感じ。

20180708m

時間が来ました。開演。
ステージに登場したハイドシェックは大阪と同様に指揮者の田部井さんと連れ立っています。
万雷の拍手が止み、椅子に付き、演奏が始まりました。
大阪では冒頭、紙に書きつけた詩なのか挨拶なのか読み上げ、さらには英語で聴衆に語り掛けるなどして、アット・ホームな空気で始まりました。演奏途中でもミスタッチがあると寸前から再開して引き通すなどしてもそれが十分に許される雰囲気で和んでいました。
東京ではやはり日本の都・首都の空気なのでしょうか、緊張すら感じます。
それでも、モーツァルトの緩徐楽章ばかりを集めたコンサートは、大阪も東京も、聴衆の集中力はそれこと半端なく、咳払いひとつ聴こえないほど、です。こんなコンセントレーションの高いコンサートは滅多に出会えません。

それもそう。どちらのコンサートも(当然ながら)来日50周年特別公演、と銘打っていました。
そうなんだ。。。
私がハイドシェックを初めて知ったのは宇野功芳先生の著書によってです。それは昭和の最後、63年のはず。当時、東京杉並区から鎌倉に昭和63年10月26日に転居した私がよく読んでいたのは宇野先生の講談社現代新書。その中にハイドシェックのモーツァルト・ピアノ協奏曲23番を激賞した記事がありました。
その記事に誘われてCDを購入し、その演奏に魅了されいわば虜になりました。そしてヴァンデルノートの指揮とパリ音楽院管弦楽団の若々しく颯爽とした伴奏にも。

そうしてハイドシェックの生演奏に初めて接したのは、確か、銀座にある(あった?)なんとか中央会館。平成3年(1991年)ころかと記憶していますが違うでしょうか?
前席自由、それで最前列、かぶりつきに陣取りました。
ステージに現れたハイドシェックは、オーソドックスな黒のタキシードのステージ衣装で、カツカツカツカツ、と靴音がよく響いたのが印象的でした。かぶりつきですから靴が眼前にありそれが磨いてライトを反射するほど綺麗であったのが印象に残っています。
演奏は、ベートーヴェンが美しかった。アンコールもたくさんサービスしてくれました。人柄の良さが当時からにじみ出ていました。
そんな私の体験はかれこれ30年弱。

するとそれにさらに20年を加えたハイドシェック来日公演愛好家(?)の大先輩がいてもおかしくはなし。
宇野功芳先生もそのお一人だったのでしょうね。2011年の浜離宮朝日ホールのときにはサイン会の行列で私のすぐ後ろに宇野先生が白髪で並んでいらしたのに、いまはもうすでに亡く。

東京公演に戻ります。
プログラムでは最後のモーツァルト・ピアノ協奏曲21番の第2楽章の最後のピアノの音が、沁みました。
アンコールはバッハ、ドビュッシー、ヘンデル、そして作曲者不明の曲。(アンコール曲の掲示を撮影し忘れました。)
聴衆はまだまだアンコールを求めて拍手し続けます。ハイドシェックはステージ上でそんな聴衆に向かい、両手をそれぞれなでるような仕草をします。もう今日は疲れてしまいました、と言いたいのでしょう。オケの団員は立ち上がり強制終了となりました。

終演後の会場。

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(恒例の?)演奏後のサイン会。子どもとともに並びました。
私は片言の英語で、
マエストロ、長い間、本当にありがとうございました。私は貴方のCDとLPをほとんどすべて持っています。ただ、このヒンデミットのLPは(とスマホ画像を示して)まだCDになっていないと思うのですが違うでしょうか?
と尋ねましたらハイドシェックは、
99年にサントリーで、・・・
とおっしゃるのが、詳細が理解できない。この人の前に出ると私は本当にまともでなくなってしまう。
新しいレコーディングをお願いします。
と応じると、明瞭なお答えはなく目を落とされてしまい、
いけないこと言ってしまったから、と後悔しました。

大阪のパンフレットとCD。

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そして東京のパンフレットとCD。

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長い間、本当に本当にありがとう。
けど、私はいまでもいつでもあなたの新しいレコーディングを待っています。

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30年の時の流れ-ハイドシェック2018大阪公演。

午前の業務を終えていったん帰宅。
平日の午(ひる)なのに、一足先の小・夏休みのような解放感。午後からハイドシェックの演奏会のために大阪に向かいます。
そんな楽しい気持ちを引き戻そうとする業務上の作文の用事がいくつか。浮揚感のおかげで短時間集中し自宅パソコンから仕上げましたら、業務はすべて忘却の彼方へ。

地元駅から普通電車。

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40年前とまったく雰囲気変わらない多度津駅で土讃線からの特急に乗り換えます。

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最近受難続きの新幹線のぞみ。

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大阪、着いたら暑かった。

まずホテルにチェックイン。
そして開場時刻の午後6時まで時間があるので大阪駅前でウィンドウショッピング。
午後6時を回り、会場のザ・シンフォニー・ホールまで徒歩で10分超。途中、雨に降られて傘の用意がないため濡れて到着しました。
前に大阪でハイドシェックを聴いたのは調べたらもう11年前になります。

コンサート会場で席に就いたら、こんな感じ、です。

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まさにかぶりつき。
しかも演奏する手元がよく見える絶好のポイントです。
前から4列目。

続々と詰めかける聴衆は、ほぼ、私よりも高年齢。
そうか、昭和の40年代を中心に東芝のレコードで一世を風靡したアーティストのお馴染みさんたちはこうなるのか、と理解しました。
それが、あの
宇野功芳先生
のご紹介記事で、昭和の最末期、つまり昭和63年ころにこの巨匠を知るに至った私と同様に、もう(というか、「わずか」というか)30年来の聴衆も厳然として存在するのでした。

開演。
巨匠は指揮者とともに壇上に現れました。風貌とそのファッションはかつてのまま。ただ指揮者に支えられているかのような印象はぬぐえません。そうですよね、巨匠もすでに80の齢を経ています。私は前回の御来日から数年経ていたものですから、もう、日本には、来ない、とすら思っていました。なのに、今、まさに眼前に、そのお姿があるのです。
これを、感激、と言わずして、何と言うのか。

このたびの出会いは、すべて、モーツァルト。
「モーツァルト弾き」とくくられる演奏家のジャンルは確かにありますが、そんなところにくくられたくない、のです。
でも、今回は、モーツァルトのピアノ協奏曲の、それの緩抒楽章を盛り込んだコンサートでした。

あまりに美しく、それはまさに桃源郷。
私の30年来の、アイドル、がまさに、かぶりつきの、眼前で、ひたすらの、演奏をさせています。

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50年に一度のことが・・・起きた?

ついこの間書いた記事ですが、ハイドシェックの日本録音盤を、CD化された1991年から25年ぶりにご先祖のアナログ盤にたどり着いたことを書きました。

25年か。。。

次の帯付きアナログ盤にたどりつくまで、さらにまた25年かかったらどうしよう。そのときゃ私は80で生きているかどうかわからんな~、と思っておりましたところ、・・・。

さて、検索でもかけてみるか、と海外サイトを見ておりましたら、画面にこれが?!

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ん?

が・が・が・が~~ん!(運命のリズムで。)

なんとその帯付きアナログ盤が、ド~~ン、とばかりにパソコンのディスプレイに映し出されているではありませんか!
に・ゆ・う・し・ゆ、に走りました。

結果報告。
首尾よく入手、成功。

そして届きました。
こんなに立て続けにやってくるなんて、なんという僥倖。

帯はこれか~。

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ビニール内に紙を仕込んだこのタイプのインナー。
そうそう線付き。
この帯にはこのインナーですよね。

そうすると、この時期の東芝であれば、

あ・か・ば・ん。

つまり赤盤の可能性は、ほぼ、期待で・き・な・い・・・。

(それでも)
キっ!

それでも、それでも、たとえばですよ、見本盤で赤盤プレスが実在した~、とかの可能性も完全には否定しきれないのでは?
ひょこっと、赤盤、それも、見本盤、で眼前に登場することもあるかもしれないし、ないかもしれないし。
妄想は極限まで膨らんでしまいます。

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・・・今回の記事は、世の中のほとんどの方にとっては、意味不明。

・・・

ところですでに注意深い諸兄にはお判りでしょうが、裏ジャケの宇野先生の文中に、
K333
が録音された、と明記されています。

聴いたことない。
見たことない。

その曲の日本録音。

東芝音工
東芝EMI
さらにEMIクラシックスを経て、
いまや、ユニバーサル・ミュージック。
本家はワーナーさん。
どうか、そのテープ、発見して公にしてくだされ~!!!
それこそ真の、幻、ですから。

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幻が現実になる-ハイドシェック日本録音。

世に「幻の名盤」と言われるものは多数ありますが、これもその一つではないでしょうか。少なくとも私にとって。

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ハイドシェックによるモーツァルトのピアノ・ソナタ。AA-8798日本盤。
幻と言われる由縁は、と言いますと、これは日本で録音されたもの、だからです。
大阪万博のあった1970年の来日時に東芝のスタジオで録音されたこの演奏は、1991年(モーツァルト・イヤー)にWAVE企画のイースト・ワールド・レーベルで初CD化するまで、幻の音盤であったようです。(2002年にHS2088方式のCDが再発されたことあり。このときはEMIクラシックス・レーベル。)
当然私はその初CD化の恩恵でこれを知りました。ハイドシェック独特の生き物のような音の動きと微妙なずらせ方が、ややデッドな響きの日本のスタジオ内でよくとらえられています。

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Cds

CDではさんざん聴きましたが、それにも元になったアナログ盤があるはず。しかし、ハイドシェックの音盤を探すたびに頭のどこかに意識を置いていたにもかかわらず、これまで、見たことがな~い。しかも、雑誌・書籍・ネット上の記録などを探しても、アナログ盤のジャケットすら見たことがなく、イメージが湧かないことこの上なしの本当に幻でありました。

ところが。
つい先日のこと。また、ふと思い立ち、あの日本録音盤出ないかな~、と検索をかけておりましたら、
あれ?これは何?見たことないジャケット。。。
内容説明を見ますと、あの(!)日本録音盤(!!)のアナログ・レコード(!!!)
間髪入れずに発注したのは当然のことでありました。

モーツァルト・イヤー(没後200年1991年)から四半世紀を経た2016年(没後225年)にようやくアナログ盤に至りました。

届いて再生。
オリジナル・テープに最も近い場所・時期のプレスが音質的に断然優位であるのは当然のこと。
日本録音の東芝プレスですからこれはまさに録音時の演奏に最も近い盤となるはずです。
ピアノの実在感が素晴らしい。
おそらく吸音材で内装をした実験室的な場所ではないでしょうか?広々とした、たとえばアビイ・ロードのスタジオや教会などの、残響たっぶりの音はまったく異なる、語弊はありますが実験室様のデッドな響き。しかしそれでかえって音の細部までよく聴こえます。
幻想曲ハ短調K475が終わり、ピアノ・ソナタ14番ハ短調K457へとつながる部分は、この曲順にしたのはやはりハイドシェックの感覚かと思います。(多用されている曲順ならば失礼。)
裏面はK457の最終楽章から始まり、曲が終わると続いてピアノ・ソナタ8番イ短調K310。サイド2の冒頭にピアノの美音がきれいに響く楽章から始まり、つづいてあのK310へなだれ込みます。サイド2への切り替えの妙と曲相互のつながりの妙が味わえるのはアナログの裏返しならではと理解しました。それにしましても選曲と曲の順序もハイドシェックの判断だったのでしょうか?
盤を通してオール短調の悲しいようなしかし生きる希望を与えてくれる曲集です。もちろん、素晴らしい!

しかも裏ジャケットには宇野功芳さんの録音立ち合い記も掲載されて資料価値も大変なものです。

今回入手できる僥倖に恵まれましたが、極めて惜しいのは、帯なし。(インナーはオリジナルか否か定かでないビニール製。)
次は帯付きだ!!と決意を新たにしております。

いやいや、レコード番号の「8798」、発売は1971年あたりであれば、赤盤、が存在する可能性も、ある!
いや~、楽しみですね。

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これはステレオか?ベルギーのモーツァルト。

最近自宅に届いたモノですけど、盤面を見て驚きました。
STEREO
と明記されています。
ヴァンデルノートによるモーツァルトの交響曲、そしてハイドシェックと共演の協奏曲。

Mozart1Mozart2Mozart3

Mozart4Mozart5Mozart6Mozart7

すべての演奏は、これまでのCDとLPの収集ではモノラルしか確認できなかったものです。
しかも盤のプレスはベルギー。ヴァンデルノートの出身地であります。収録場所は(おそらく)フランスばかりではありますが、これは、秘蔵のステレオ収録版が実は存在しのたか?と一気に期待が膨らんだのは当然でありました。

早速、ステレオ針で(メインはピアニストですけど)モーツァルトの21番から再生にとりかかりました。
さぞや、音場が広がって、この演奏の未体験の境地に入るかと期待しておりますと、

・・・・・・・・・

ん~~、あれ?
音がスピーカーの真ん中、だけ、に集中している。
広がっているようではあるけどやはりセンターは真ん中に(意味不明)。
なんやこれ、モノラルちゃう?

そろっ、とモノラル針で再生。
音の広がり感はステレオ針とほぼ同様。
ところが音質はモノラル針に期待したような力強さは感じずかえってピンボケのよう。

変や。

ここで盤面チェック。ステレオかモノラルか、目視で判別できるか否か、自己を試してみます。

ん~~・・・

モノラルのようなダイナミックな彫りではない。
全体的に、瀬戸のベタなぎ、までいかなくても、平穏な瀬戸内海のよう。
これは、ステレオの盤面には、見える。

再度ステレオ針で再生。
モノラル針の再生の後に聴いて、カチッ、と収まり感があり、これで納得です。

仮説。
これはステレオ針で再生を予定したモノラル音声を収録している。

しかし、それならジャケットに、MONOと表示すべきではないか?
それをSTEREOとはいかに。
またこんな表示の仕方が許されるのか。あるいはベルギーではあり得る慣行なのか?


ここで最近、地元高松で入手したこれを聞きました。
グールドによるベートーヴェンの最後のピアノソナタ3曲。日本盤。

Beethoven1Beethoven2Beethoven3Beethoven4

ジャケット左上に、Monauralと明記しています。
盤面チェック。やや?これはステレオ針の盤面かも。
ステレオ針で再生。いや~、なかなか、いい。カチッとしたモノラルサウンドが出てきました。
改めてモノラル針で再生せずともこれはこれでいい、と納得でした。

レコードをしまおうとしましてジャケットの中を、ふ、と確かめましたら、あれ?こんなのが出てきました。

Beethoven5Beethoven6

細長いのはアンケート用紙ですね。小さい白い紙には、ジャケットのSTEREO表示はまちがいです、正しくはMONOです、と訂正表示していますけれど、実際のジャケットにはどこをさがしてもSTEREOと書かれていません。ジャケットが訂正後の版なのでしょうか?
ちょこっと面白かったので乗せました。これでこの日、「根っこ」さんで購入した中で最安値盤(ごひゃくえん)でありましたので、楽しめてコスパ抜群であります。


それで戻りますと、ヴァンデルノートの演奏は相変わらず(といってもレコードというか録音は万年同一!)素晴らしい。若々しい推進力と力強さ、決してもったいぶらない潔さ。この感触がハイドシェックと相性よく協奏曲では他で味わえないフランスでの若々しい妙味を醸し出しています。
交響曲では40番も素晴らしいけど41番ジュピターは私の中ではベスト5には入るものです。ジュピターの意味を改めて調べたら古代ローマ神話の最高神と出ました。威厳、それは何世代にもわたって培われた育ちの良さを備えた若者、たとえば日本では歌舞伎役者さんなどをイメージしてもはずれではないか。
気持いい演奏ですね。思い浮かぶのは、(少数派でしょうけど)若いころのサヴァリッシュの演奏も似ているようです。

収録曲のCDはこれらです。WAVE企画盤。

Mozart8Mozart9

ヴアンデルノートの肖像はなかなか見かけません。露出度抜群の指揮者某K氏とは好対照です。(世間的な指揮者の格においては比較の対象外になるのでしょうか?)
今回のLPでは、ロイ・オービソンばりの雰囲気でして、目元がよくわからんです。(ジャケットではハイドシェックの影がかなり薄いです。これはやはり指揮者の地元プレスゆえか?)

さらにハイドシェックがソロの協奏曲21番(モノ)でのCDではこんなところです。

Mozart10

Mozart11Mozart12

Mozart13Mozart14

あれ~、24番(モノ)のCDがあったはず、、、と探し続けて見当たらず、ネットで調べてみましたら、あら?24番はまだCDになってなかったモヨウ。そうかあ~。いや、しかし、どこかですでにCD化されているのかもしれん。とネット情報をにわかに信じない自分がいます。

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ハイドシェック/ヒンデミット:ピアノ・ソナタ。

オルトフォンのステレオ・カートリッジ「マイスター」が不調のため入院している間、デノンのモノラル・カートリッジ1本が頼りでした。そんなとき届いたモノラルLPが、このハイドシェックによるパウル・ヒンデミットPaul Hindemith(1895-1963)のピアノ・ソナタ1番から3番まで。FALP646。フランス・プレスの棒付きジャケット。
Falp646aFalp646bFalp646c
Falp646dFalp646e
よりとめなくたゆとうような、予想できない音の運び誘われていく、現代音楽には珍しく(というと現代音楽愛好家に失礼な。)チャーミングな音楽ではないでしょうか。ハイドシェックの音の軽やかさが曲の魅力を増しています。

ステレオ・カートリッジは12月11日に退院してきました。
同じ演奏のステレオ盤、ASDF646。フランス・プレス棒付きジャケット。これを再生しました。
Asdf646aAsdf646bAsdf646c
Asdf646dAsdf646e
モノラル盤とステレオ盤との一般的な対比が、このレコードにもあてはまります。
両盤どちらも素晴らしいのですが、やはりモノラルが私の好みです。低音の安定感が決め手です。

日本盤。AA7181。
この演奏が日本で発売されているのが驚きでした。
赤盤。
オリジナルのカンパニー宣伝スリーブを見ると、この時期ね、と分かります。
Aa7181aaAa7181abAa7181acAa7181ad
Aa7181aeAa7181afAa7181ag
盤面全体に残念ながらビニ焼けがあります。
レーベルも脱色したような。。
再生音もビニ焼けで付着したもののせいか、ゴロゴロした雑音があります。その下の赤盤自体の音色は良好に聴こえるのですが。

同じく日本盤AA7181の見本盤。
赤盤。
無地の白色紙スリーブがついています。
Aa7181baAa7181bbAa7181bc
Aa7181bdAa7181beAa7181bf
これまたビニ焼けが見られますが、正規盤よりましです。雑音も。それともオルトフォンのカートリッジと日本盤の相性はよくないのでしょうか?

オーストラリア盤。RS6142。
オリジナル・インナー・スリーブは失われているようです。
ジャケットは開いた内側から収納するタイプです。(ビートルズで言えば、for saleのオリジナルのように。)
各楽章の「標題」(?)が書かれています。
Rs6142aRs6142bRs6142cRs6142d
Rs6142eRs6142f
ステレオ・カートリッジで再生すると、音が中心にすくんでいます。マトリックスを見ると「Y」ではなく「X」です。モノラルでした。
カートリッジを変えると広がりのあるモノラル・サウンドに変身。やはりフランス盤のほうが音がしっかりしているかな。

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