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加除式、捨てました-弁護士としての終活。

元・佐藤進法律事務所の中には大量の法律関係図書がありました。
「大量」とはいえど、昭和から続く法律事務所としては「標準」かもしれません。
法律書に加えて、小説、語学その他の類の図書も。
弁護士は死して大量の書籍を残す、か。

残されていた書籍を見渡しますと、単行本では法律書とその他に分けて、法律書の内では文献的価値のあるものとそうでないものが分けられます。現在では入手困難でも引用頻度が一定程度見込まれ、実務のみならず法律研究一般にとって貴重なものもありそうです。
ただ、加除式、ははっきり言いまして、無用。内容の更新は長年月なされていないでしょうし、それ以前に加除式という形式がネット社会ではすでに過去の遺物と化して当然の状況です。ひな型などのダウンロードにアップデートはネットにつながるパソコンがあれば事足りるからです。

捨てに行きました。

20151123(2015年11月23日撮影)

いま地方で見受けれるのが廃棄物集積所。自宅から来るまで数分の距離に複数個所出現しています。
戦後日本(に限らず)の生活環境のうちに大量に物品が滞留しているため、こんな集積所の必要があり、また商売として十分成り立つ状況があるのでしょう。

そして私自身が弁護士となって以来事務所内に置き続けてきた加除式。
砂屋ビルを退去するにあたり、手にとってパラパラとめくってみました。
すると、このビルに転入したちょうど5年前から今日まで一切開いていなかったことに気づいたのです。
なんだ、見なくても仕事には特段の支障はなかった。ということは存在しなくなったとしても困らないということ。
と考えてこの際すべて捨てることを決意しました。

20151126(2015年11月26日撮影)

決意したものの、決意した途端、内容が気になりだすものです。
あれ?この書式はいつか役に立つかもしれない。などと。
しかも背表紙は立派。映画やドラマなどで(昭和の)法律事務所のセットを組むには必需ではないでしょうか?
けど、やはり、いらない。過去のもの、には間違いありません。
捨てる決意が鈍りそうな時に断行するコツのひとつは、
人に捨ててもらうこと。
そうして棚すべての加除式を捨てました。
無くした後、特に感慨は生じませんでした。ただ、どれだけのお金を使ったのだろうか、との思い以外は。

いつか自分も弁護士を、生きて引退するのか死んで退くのか、資格をなくしたときに遺してしまうものが残された人たちに迷惑かけないようにすることを考える必要があるのではないか。それは、弁護士としての「終活」とでも言うべきもの。
つい人は何事も、永遠、と錯覚するものですから。

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