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かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう/早川義夫。

12月15日・火曜日。
帰宅途中に寄り道しました。
盤処「き・の・こ」。

午後から降り出した小雨が降ったり止んだり。
夕闇にとっぷりと包まれた高松の街は帰宅を急ぐ車列の灯りが師走のひと時を華やかに照らしています。
そんな灯りが有難い、やや商業地はずれ。
当のお店の灯りが夕闇の小雨の夕闇に、ぽっかりと浮かんでいました。

雨に濡れたリキッド・ブルーの愛車を隣家の前に路駐し、店内に入りました。
いきなり、ヴァイナルとボール紙の匂い。雨の湿度でさらに勢いを増したよう。

店の奥から店主さんが変わらない声で「いらっしゃい!」と明朗なもので、真っすぐに奥のカウンターまで歩を進めまして顔を見せましたら、「あら~、。。。」と言うので、こちらは、
「明けましておめでとうございます!」
と応じました。ユニークな店長も、さすがに怪訝そうな顔をしましたので注釈して、
「今年、このお店に来るの初めてなんですよ。」
そう昨年の師走の骨折と年明けの、ギブスと松葉づえをコスチュームにする、何するにも億劫仮面の時期を経て、その後はサハラ砂漠(行ったことはありませんが。)のような忙殺生活。
だから、いつか来たい、訪ねたい、と思いつつ、気が付けば、(なんと)師走。のど真ん中。
性格おおらかオーブンな店長さんは覚えてくれていました。
「あの台風のときに来て以来ですか?」と。
そうその台風は2014年のもの。

そうして私の目指す棚はすでに決めていました。
お店の、入って左側の壁の一番奥から少し戻ったところ。そして少々こごんだ目の高さ。
岡林信康さんらの隣り、「URC」と書いてあるところ。
私の目指したのは、
「早川義夫」
アルバムタイトルは
「かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう」
なんて、かっこいい。けど、かっこわるい。

在庫、あるかないか、判然としない。ドキドキする。
店長さんに聞きました。
「早川義夫ありますか?」
すると店長さん、
「あ!ありますよ!」
とカウンターの向こうから出てきて、棚の中のジャケ背を指でなぞり始めました。店長さんの息のかかるような距離で。
やおら取り出していただきました。これ。

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早川義夫/かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう
オリジナル。貼り絵の(たぶん)初版。
実は前回このお店を訪ねたときに、次回来たらこれを買う、と決めていた盤でした。
それが1年強のときを経て在庫しているというのが、中古レコード屋さんの、いわば宿命、というべきか。コレクターとしては、ありがたし。
今夜は、これを一本釣りで頂戴しました。

お店を引き揚げるときのご挨拶は、
「よいお年を!」
でした。ということは今年これ1回の入店になるかも、です。

このアルバムとの出会いはさかのぼること中高時代(1973年~1979年)のラジオなのです。
当時、大阪朝日放送(AM)の「ヤングリクエスト」か、NHK-FMの渋谷陽一さん、それに甲斐よしひろさんらの番組が、四国の片田舎の中高生の私の情報源なのでした。紙媒体では、ミュージックライフ。
それで、渋谷さんや甲斐さんが担当する曜日と違う日に若い女性の方が案内してくれたとき、
岡林信康さん
その他、名前は忘れましたが、グルーブ力あふれるあの時代の人たちをひとしきりガイドしてくれた時期がありました。
私の岡林体験もあのラジオでした。
そして早川義夫も。
あの60~70年代のグルーブ感を振り返る番組が、73年から78年ころ、確かに、ありました。

さんな中高時代の記憶を抱いて大学に進学して状況した80年代。
レコキチ(気狂い)の私には、パラダイス、でありました。(「きちがい」と入力しても60年代の自分に沿うように変換してくれません。)
ジョンの予言した、ファンタスティックな80年代はまさに現実となったではありませんか。
再生するたびに劣化する(はずの)LPに取って代わったCDの登場。
日本は先進国のおだてに、まんまと、乗った円高とバブルの時代。

それが今は老化社会。
自分も気がつけば50代も半ば。
かつての10代20代に聴きこんだ曲集を今聴くとどう感じるか?の興味もありながら、聴いてしまいますと、まずは、懐かしい。そして気恥ずかしい。早川義夫の才能は素晴らしい。この日本語のアヤは他国語の人たちには難しいことはあるものの。

聴き通してしまいました。
そこにあるのは、
男は「妄想」、女は「現実」。
とりあえずの今の結論。

大学時代ころに再発されたアナログ盤との聴き比べ。

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音は初期盤が迫真で、再発盤はSN比良好の聴き易さ、というところでしょうか。

ついでにCDも再生。
これ、なかなかいい音です。オリジナル・マスターが国内というのも関係あるのでしょうか?

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紙ジャケ仕様のCDも自宅にあるはず。段ボール箱のいずこかに。。。

Photo

[追記・2015.12.21]
発見しました。CD紙ジャケ。
あの段ボールかな?とあたりをつけまして、紙ジャケばかり抛り込んでいるのを開けましたら、ロックやらジャズやらに挟まれて出てきました。

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レーベルも復刻していたのですね。けどサイド1のみ。

改めての集合写真。

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これで安心して寝られます。

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